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PJ計画書:リスク管理計画

公開·1名のメンバー

【プロジェクト計画書の解説】リスク管理表の作り方&失敗を防ぐポイント徹底解説

writing by MIRIO


成功例:ちゃんと手順を守った初心者PMのAさんの場合

初心者PMのAさんは、初めてのプロジェクトにおいて、この記事で紹介したリスク管理表の作成手順をしっかりと実行しました。


プロジェクト開始時に、Aさんはリスク発生区分を明確に分類し、供給遅れのリスクをリスク管理表に記載しました。


また、リスクトリガーとして「供給業者の納期変更」を特定し、代替供給業者のリストを事前に用意するというリスク対策を設定しました。


プロジェクト中盤で実際にメイン供給業者の納品が遅れる事態が発生しましたが、リスク管理表に基づいて迅速に代替供給業者に切り替えることができました。


この対応により、スケジュールの遅延を防ぎ、追加コストも発生しませんでした。


さらに、リスクの定量的分析を通じて、優先度の高いリスクへの対応を重点的に行ったため、プロジェクト全体をスムーズに進行させることができました。


結果として、納期を守り、クライアントから高い評価を得るだけでなく、次回のプロジェクト受注にも繋がりました。


Aさんの成功は、リスク管理表を活用したプロジェクトマネジメントの重要性を証明するものでした。


リスク管理の重要性と失敗例

プロジェクトは計画段階で、ある程度のリスクを見つけ出してください。


そして、不測の事態になる前に対策を講じる!


これがプロジェクトマネジメントの鉄則です。


しかし、多くのPMはリスク管理が出来ていません。


そのため、場当たり的に対処することで、スケジュール・コスト・品質...etcに悪影響を与え、プロジェクトを炎上させています。


初心者PMのBさんは、初めて担当したプロジェクトでリスク管理に失敗しました。


プロジェクトの序盤で、チームメンバーから納品遅延のリスクが指摘されましたが、「今は問題ない」と軽視し、リスクを記録することなく進めてしまいました。


その結果、後半になって納品遅延が発生し、スケジュールが大幅に遅れただけでなく、クライアントの信頼も失うことになりました。


さらに、追加対応により予算も超過し、チームの士気も低下してしまいました。


このような失敗は、リスクを見落としたり、事前に対策を講じなかったことが原因です。


本記事では、こうした失敗を防ぐためにリスク管理表を作成する方法を解説します。


1.リスク管理表とは

リスク管理表とは、プロジェクトにおける潜在的なリスクを洗い出し、記録し、関係者と共有するためのツールです。

これにより、以下のような用途で活用できます。


ここに、リスク管理表のフォーマットがあります。


リスク管理表は、プロジェクトのリスク事象(どんなリスクが起こりそうかの内容)を取りまとめて、関係者との共有、リスクの経過観察、リスクの再査定や監査、また、プロジェクト進行に発生したリスクについては変更要求に利用していきます。


一般的なフォーマットと違うのは、『リスク発生率』、『リスク影響度』、『リスク点数』、『リスク優先度』が、このフォーマットに付与されていることです。


この4つの項目が定義されているのといないのでは、リスクマネジメントに大きなクオリティーの差が出てくるものです。


今回のコラムでは、これらを含めたリスク管理表の項目の定義の理解と作り方が覚えられます。

- リスクの経過観察や再査定


- プロジェクト進行中に発生するリスクへの対応


- 関係者間でのリスク情報の共有


初心者PMが陥りやすい失敗として、リスクを記録せず口頭で済ませてしまうケースがあります。


これでは関係者間でリスクの認識がズレ、対応が遅れる原因になります。


2.リスク管理表の作成手順

初心者PMおBさんのようにプロジェクトを失敗しないように、リスク管理表の作成手順を覚えてください。


リスク管理表に記載する項目は全部で10項目です。この項目をしっかり検討して埋めていくことがプロジェクトの成功の第一歩となります。


項目1:リスク発生区分

リスクがどのマネジメントエリアで発生するかを分類します。この記事では以下の6つを対象とします:

- 品質


- コスト


- スケジュール


- スコープ


- コミュニケーション


- 組織


【初心者PMが陥りやすい失敗】

リスクをすべて「品質」に分類してしまい、他の重要なエリア(例:コストやスケジュール)を見落とすことが挙げられます。


項目2:リスク事象

リスク事象とは、将来的に発生する可能性のある不確実な出来事を指します。


以下の方法でリスク事象を洗い出します:

1. 過去の類似プロジェクトで発生した問題を調査。


2. プロジェクト関係者が不安に感じている事項を収集。


3. 計画と実績に乖離があった場合、それをリスクとして捉える。


【初心者PMが陥りやすい失敗】

既に起きた問題を「リスク事象」として記録してしまうことがあります。


リスクは未来の不確実性であり、既に起きた問題は「課題」として扱うべきです。


項目3:リスクトリガー

リスクトリガーとは、リスク事象が発生するきっかけとなるプロジェクトの状況です。


以下のアプローチで特定します:

1. 過去プロジェクトでの問題の原因を分析。


2. 実行中に発見されたリスク事象に影響を与える条件を特定。

【初心者PMが陥りやすい失敗】

リスクトリガーを抽象的に書きすぎてしまうことがあります。


例えば「チームの問題」とだけ記載すると、具体的な対応策が見えなくなります。


項目4:影響する開発工程

リスクが問題に発展した場合に悪影響を受ける開発工程を特定します。


これにより、リスクが実際に発生した場合の影響範囲を把握できます。


所謂、炎上プロジェクトのスタート工程と言うことです。

【初心者PMが陥りやすい失敗】

影響範囲を過小評価し、実際には複数の工程に影響が及ぶ可能性を見落とすことがあります。


項目5:影響するステークホルダー

リスクが発生した際に影響を受ける関係者を明確にします。


事前にステークホルダーを把握することで、リスク発生を未然に防ぐ調整が可能です。

【初心者PMが陥りやすい失敗】

ステークホルダーを主要メンバーだけに限定してしまい、関係する部署や外部パートナーを見落とすことが挙げられます。


項目6:リスク対策

リスク対策は、リスク事象を発生させないために、実行可能で現実的な予防策を検討します。


あくまでも、プロジェクト目標として設定した品質目標・コスト目標・スケジュール目標、これらを達成できれば良いので目標以上に成果が出る予防策は必要ありません。


そして、その予防策が影響する開発工程までに実施しなくてはなりません。


また、リスクが発生してからの対処方法を考えリスク管理表に記述するプロジェクトもありますが、小規模プロジェクトの場合は、リスクを発生させないためにどうするかに主眼を置きましょう。


そして、リスク事象は、定量的に捉えることでリスクの優先度の設定が容易になり、無駄なリスクへ対応する工数が削減できます。


そのためリスク事象に対して、『リスク発生率(項目7)』・『リスク優先度(項目8)』・『リスク点数(項目9)』を分析して、『リスク優先度(項目10)』を決めていきます。


具体的には:

  • プロジェクト目標を達成するための現実的な予防策を検討。


  • 小規模プロジェクトでは、予防策に重点を置く。

【初心者PMが陥りやすい失敗】

リスク対策を理想的すぎる内容にし、実行可能性が低くなってしまうことがあります。


リスクの定量的分析

リスクの定量的分析は、リスク管理表で重要な役割を果たします。


以下の3つの要素を定量的に捉えることで、リスクへの対応を効率化できます:


 項目7:リスク発生率

リスク発生率は、リスク事象が発生する確率を数値化したものです。


これにより、リスクが実際に発生する可能性を客観的に判断できます。


たとえば、発生確率を以下のように分類します:


5: 確実に発生する


4: 発生する確率が高い


3: わからない


2: 稀に発生する


1: 非常に稀に発生する


また、作業実行に、その作業に対してリスク事象が想定された場合は、リスクの発生が高いと考えてください。


その時、その作業の所要期間を序盤・中盤・終盤の三分割にして、今どのタイミングであるかを見極めて、点数を付けていきます:


5:終盤


4:中盤


3:序盤

【初心者PMが陥りやすい失敗】

リスク発生率を極端に分類し、「確実に発生する」または「非常に稀に発生する」のみに偏るケースがあります。


これにより、中程度のリスクが見落とされる可能性が高まります。


このことから、序盤のリスクを過小評価し、終盤で対応が間に合わなくなることがあります。


 項目8:リスク影響度

リスク影響度は、リスクが発生した場合にプロジェクトへ与える脅威の大きさを評価します。


影響(脅威の大きさ)を以下の5段階で定義します:


5:非常に大きい


4:大きい


3:普通


2:小さい


1:非常に小さい


品質、コスト、スケジュール、スコープの4つの要素から総合的に評価することが重要です。

【初心者PMが陥りやすい失敗】

特定の要素(例:スケジュール)にのみ重点を置き、他の要素(例:品質やコスト)を見逃すことがあります。


この結果、リスクの全体的な影響が過小評価され、対応が不十分になることがあります。


この結果、予想外の負担が発生しやすくなります。


 項目9:リスク点数

リスク点数は、『リスク発生率 × リスク影響度』の計算式によって求められます。


たとえば、発生率が4、影響度が5の場合、リスク点数は20となります。


この点数をもとにリスクの重大度を数値化し、優先順位を設定します。


高い点数ほど優先的に対応するべきリスクと判断されます。

【初心者PMが陥りやすい失敗】

リスク点数を算出せず、発生率や影響度を主観的に評価するだけで対応の優先順位を決めてしまうことがあります。


この結果、重要なリスクが見落とされる可能性が高まり、不必要なリスクへのリソース配分が増える場合があります。


 項目10:リスク優先度

リスク点数が高いほど、リスク事象へ対応する優先度が高くなります。


優先度を設定するために、リスク優先尺度を使っていきます。

リスク優先尺度はA・B・Cの三段階に定義されます。


リスク優先尺度A:

リスク点数がレッドゾーンに含まれていれば、緊急度が高いので即刻(=本日中)にはリスク対策を講じなければならない。


リスク優先尺度B:

リスク点数がブルーゾーンに含まれていれば、緊急度が中程度なので数日から1週間以内にリスク対策を講じる。


リスク優先尺度C:

リスク点数がイエローゾーンに含まれていれば、緊急度が低いので次タスク・次工程までにリスク対策をを講じる。



リスク事象に応じて優先尺度(A・B・C)をリスク優先度に記述します。


これで、リスク管理表が完成しました❗️



まとめ:リスク管理を成功させるために

リスク管理表は、プロジェクトの成功確率を高めるための重要なツールです。


また、リスク管理表を作成する際には、以下の注意事項を心掛けてください。


- 具体的に記載する:

リスク事象やリスクトリガーを曖昧に記載すると、関係者が正確に理解できず、適切な対策が難しくなります。


- 優先順位を明確にする:

すべてのリスクを「高」優先度に設定してしまうと、リソースが分散し、重要なリスクに対応できなくなる可能性があります。


- 定期的に見直す:

プロジェクトの進行に伴い、新たなリスクが発生したり、既存のリスクの優先度が変化することがあります。定期的にリスク管理表を更新することが大切です。


- 関係者と共有する:

リスク管理表はPMだけのものではありません。ステークホルダー全員と共有し、共通認識を持つことが重要です。



今回、紹介した手順と考え方を活用し、効果的なリスク管理を実現しましょう。


ぜひ、リスク管理表を活用してプロジェクトを成功に導いてください!


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